ご無沙汰しておりました、、、
義父が脳梗塞で倒れ、この半年間、しばらく南伊豆を離れて福井県におりました、、、。
人生いろいろ。
福井県では、たくさんの経験をし、色濃い半年を過ごさせてもらいました。
毎月1度は、8時間かけて南伊豆に帰ってきていました。
数日しかいられず、1か月ぶりに我が家に帰るたび、
頑張って草刈りした庭が草ボーボーに。。。
綺麗になりかけていた庭はイノシシにあらされて。。
家の中がカビだらけに。。。
調味料も傷み。。。
そんな事もありましたが、南伊豆に帰ってくると脳みそがとろけるんじゃないかというぐらいホッとするのでした。
そして、そんな事もひと段落して、南伊豆にようやく帰ってくることができました。
福井での出来事、離れて感じた南伊豆の大切さ、、、などなど。またマイペースに再開していきたいと思いますので、よろしくおねがいいたします。
移住生活・超高齢化社会のその先
いま私達が住んでいる地域の10年後
そしてさらに20年後
この地域に住んでいる人は
ほとんどの人が生きていないでしょう。
残された2割程の人達。
周りはどんどんと空き家になっていく。
今は愉快なご近所さんがいて楽しくても、そんな事を考えると、私達がこの先ここに住み続けるのか、その答えがでません。
私達が生きていくのは、超高齢化社会のその先。
いろんな政治家が、高齢化社会について討論しているけれど、超高齢化社会のその先の景色には、まだモヤがかかった状態。
田舎には、もっと若い人を受け入れる必要がある。
トランプ大統領じゃないけど、その為には雇用が必要である。
地方政治家達は皆、地域活性化事業だ、駅前の商店街を盛り上げるだ、観光事業だなんだと声をあげているけれど、どれだけ声をあげても地方の人間だけでは限界がある。
便利な都会の暮らしを捨てて田舎に来るだなんて、私達を変わり者だと思う人は多いだろう。
でも、いざ田舎暮らしを始めると素敵だと共感してくれる人が思いのほか多い事に気づかされた。
今の生活が捨てられないだけで、田舎に興味を持つ若者は、今の社会だからこそ増えてきているのではないかと思う。
企業で働く若者たちが、移住のような感じで転勤できたらどうだろう。
地元の産業と、若いパワーと発想を組み合わせて、地元の産業から新たに派生させられたらどうだろう。
もっといろいろ、方法があると思う。
そこで新たな問題が、受け入れ側にある。
田舎の人は、保守的であり、変化を嫌い、柔軟な対応、迅速な対応に大きく欠ける。
私も元々は田舎者だからこそよく分かる。
両親、ましてや祖父母は
「ずっとこうやってやってきた」
「ずっと守ってきた」
こんな気持ちが強い。
先祖代々かれこれ100年も、地場産業を営む私の家族のその気持ちは、娘として心から誇りに思い、尊敬している。
しかし、輸入品が出回り、流通の流れが変わり、現在その影響を大きく受けている。
少しずつでも、新しい波を受け入れていかなければならないのではないだろうか。
今の日本は、大きな転機を迎えていると私は思う。
都会は、人に溢れ、情報に溢れ、どんどん時代に流され、新しいものが生まれる。
田舎は、外に出ればいつもの人達、いつもの景色、それだからこそ心が安らぐ。
だからといって、それで良いのだろうか。
超高齢化社会のその先とは、そんな遠い話ではないはずだ。
すぐそこまで迫ってきている。
田舎の人々は、もっと柔軟に、フランクになるべきだと思う。
若い人達ともっと交流して、受け入れるべきであると思う。
そもそも、私達もその一人だけれど、田舎に憧れ、田舎が大好きで移住してきたのだから。
田舎に来る若者は、田舎を壊そうだなんてそんな悪い人はいないと思う。
田舎に来る若者は、田舎の人達と共存したくて来ているのだから。
仁王門の銅像のように構えるのではなく、もっと柔軟にたくさんの若いパワーを受け入れるべきであると私は思う。
移住生活・元気すぎるおばあちゃん達
我が家のご近所には、90歳を超えるおばあちゃまが2人いらっしゃいます。
隣の班にも90歳を超えた方が住んでおられます。
しかも皆、杖やシルバーカーで元気にお散歩して、お友達同士でお家を行ったり来たりしています。
毎日お散歩している可愛いおばあちゃんが、今の私の一番の友達。92歳です。「こんなに長生きするなんて、ちっとも思ってなかったよぉ〜」といつも笑いながら、たまに困ったような笑顔で、話をしています。
17歳から介護の仕事をしていた私は年齢を聞いてびっくりしました。
私が今まで接してきた90歳を突破した方々といえば、どちらかというと起きている時間の方が短くて、話しかけると、寝ぼけたように柔らかく笑ったり頷いたり。
私を包む時の流れまでまったりさせてしまうような…
しかし、今私の周りにいる90歳を超えたおばあちゃん達はまるで違います。
スーパーおばあちゃん軍団です。
お酒も飲むし、カラオケも大好きです。
手すりもない舗装されていない急な坂道だって毎日何度も往復します。
最年長の95歳のおばあちゃんは避難訓練だってシルバーカーで参加します。
そんな90歳を超えても元気なおばあちゃんが、この狭い地域に何人もいるなんて、本当に凄いことです。
のびのびとしたストレスフリーのこの環境、綺麗な空気と、暖かい気候、四季折々の景色が、いつまでも元気で長生きの秘訣なのかも知れません。
毎年インフルエンザにかかっていた私ですが、今年はかかりそうな気配もありません。
毎月40度近い高熱を出した時期もありましたが、風邪もひかなくなりました。
ここに住んでいたら、私もなんだかいつまでも健康で長生き出来そうな気がします。
移住生活・ご近所さん
我が家の周りには、空き家も何軒かありますが、10軒のお宅があります。
ほとんどが、前述したように私の両親よりも一回りほど上の年齢です。
若い人は仕事がないので、お子さんやお孫さんは沼津とか街のほうに出てしまうそうです。
大まかな計算ですが、かの有名な"世界がもし100人の村だったら"のように例えるとしたら、、
30人もいないこの地域の、
18人が女性で、12人が男性
25人が65歳を超える高齢者で、そのうち2人は90歳を超えています。
10人は働いていて、あとの20人は年金で暮らしています。
28人が野菜を育てたり田んぼをしたりして暮らしていて、、、
あとの2人(←私達の事w)は今は野菜をもらってばかりですが、今年からご近所さんに教わって野菜作りを始めます
少ない集落ですが、同じ苗字が多いのでお互いを昔ながらの屋号で呼び合っています。
海外でのお仕事を定年で退職して、山の頂上にポツンと1軒の物凄く素敵な家を建てたダンディな旦那様と、動物が大好きでいつお邪魔しても素敵なおもてなしをしてくれる奥様
真面目で物知りで皆から頼られる旦那様と、料理上手で上品な奥様、そしてお話もカラオケもお酒も大好きで毎日お散歩している92歳のおばあちゃん
豪快で竹を割ったような元気な奥様と、ひかえめで動物が大好きな優しい旦那様の、お酒大好き夫婦
私達の釣り仲間であり、元々は大きな会社の社長さんだったという、おやじギャグを連発する面白い旦那様と、その豪快な旦那様に中学の頃から寄り添ってきた美人でしっかり者の奥様
皆個性豊かで、のびのびと。お互い協力し合い助け合いながら暮らしています。
ここの地域の方々を登場人物にして物語を書いたら、それなりにかなり面白い物語が作れるんじゃないかと、そんな想像をしてしまいます。
そんなご近所さんとは、あっという間に打ち解けました。
私達にとっては全てが新鮮ですから、アナグマの巣があると聞けばそこまで連れて行ってもらったり、草花の名前を聞いたり、家にこんな虫が出ただの、動物がいただの、こんな所に行ってみただの、なんでもご近所さんに聞いたり話したりして毎日のように盛り上がりました。
ここの地域で生まれ育ってきたご近所さんの支え、助けがあってこその移住生活です。
このあたたかいご近所さん達に恵まれた事が、私達夫婦にとって本当に幸せなことでした。
最初は、こんな何もない所に引っ越してくる新婚夫婦なんて変わり者に違いないと思われたことと思いますが、あたたかく迎えて下さった事、力になって下さる事に心から感謝しています。
私達も力になれること、地域の方が喜ぶ事を、していきたいなぁと、自然とそう思います。
移住生活・毎日
サーフィンが大好きな旦那様。
移住してからの生活はもちろん毎日海です。
海のない岐阜県育ちの私。金槌で一年中真っ白な肌をしていた私。海水浴は物心つく前に指折り行ったきり。プールの授業は、ほぼサボっていました。
そんな私が毎日海に出かけるなんて、天地がひっくり返るような出来事です。
毎日海に行って初めて知ったのですが、その日その日、また海岸によって波の大きさ、強さ、海岸の様子まで全て違うのです。
同じ海岸でも、風や気候によっていろんな表情をしています。
また、伊豆の海はどこも本当に綺麗で、魚が泳いでいるのが見え、砂浜も海水もサラサラとしていて気持ちが良いです。
旦那様がウェットスーツとボディボードと足ひれを買ってくれました。
伊豆に来て、初めてサーフィンをしている人を見て、サーフィンもいろいろな種類があることを知りました。
慣れないボディボードでしたが、波の上を滑って感覚は、産まれて初めて感覚で、凄く気持ちが良かったです。
まだ水が顔にかかる事が怖い私は、波の強い日に何度も水が鼻に入り、ブロークンハートしてしまい、高い足ひれを買ってもらったのにも関わらずシーズン後半はサーフィンをしている旦那様を眺めながら、波の音を聞きながら浜で読書していましたが、、
それもまた、とても心地よい癒される時間でした。
冬を迎えた今、ブロークンハートした心が少し癒つつあるので、また今年の夏は去年より波に乗れるように頑張ろうと思っています。
せっかくこんな綺麗な海にいるのですから、徐々に、早く慣れていきたいなぁと思います。
そんな私が伊豆にきてのめり込んだのは、釣りでした。
小さい頃、お父様とよく釣りに出かけていた旦那様。
安い竿を買って、道糸に餌のカゴをつけ、その先に小さな針が10本ほどついたサビキの針をつけて、堤防から糸を下ろすと、小さな魚が面白いほど釣れました。
釣って来た魚は、最初はドギマギしながら、youtubeで捌き方を調べて、何十分もかけて捌きました。
その間に旦那様が炭をおこしてくれて、じっくり焼いて食べました。
自分で釣った魚で、何より新鮮ですから、どの魚も格別です。
堤防に通ううちに、毎日顔を合わせるおじさん達とも仲良くなり、釣りの師匠までできました。
魚の名前や毒の有無、釣りによって仕掛を変えたり、遠投の投げ方を教わって、釣れる魚の種類もサイズも変わってきました。
近所のおじさんのボートで海に出たりもしました。
途中でエンジンがとまって、遭難しかけましたが、唯一頼りになる旦那様のお陰で助かりました。
今となっては笑い話ですが、命も落としかねない海ですから、、、。
その後、私達はリサイクルショップで買った安い竿を卒業し、立派な釣り人になったのでした。
近所のおじさんと夜釣りに出かけたり、こんな魚が釣れたと情報が入れば、1時間もかけて釣りに出かけています。
私の魚を捌く腕も上がってきて、ますます楽しみが増えました。
釣れない日もありますが、隣で釣りをする知らないおじさんに聞いたりして思考錯誤するのもまた面白いです。
その奥の深さに、はまってしまったのでした。
思えば私の父も、 家業を継ぐことがなかったら今でも釣りを仕事にしたいというほどの釣り好きです。
川釣りしかしていない父に、いつか海釣りを経験させてあげたいと思います。
そんなところで、新たな親子の絆を感じるのでした。
移住生活・我が家の夏
我が家は縁側のついた平屋の、絵に描いたような可愛い古民家。
ふすまを取っ払って、2人で広々と使っています。
100インチのスクリーン、5.1chサラウンド、電子ドラムやキーボードを置いてもまだスペースが余っています。
とても気に入っています。
エアコンは無く、サーキュレーターと扇風機で過ごしています。
網戸もなく、カナブンが出たり入ったりしています。
網戸がなく、夜は締め切ってサーキュレーターを回すしかないので暑いです。
ましてや布団には蚊帳が吊ってあるので、さらに暑いです。
あまりの暑さに外出時も開け放していたら、ご近所の人が心配して、網戸をつけるように役場に掛け合って下さいました。
でも、管理を役場に任せている大家さんも、役場も網戸のお金は出せないとのこと。
名義変更が難しいとのことで購入する事も難しい、いつまで借りられるか分からない、この我が家に自費を投入するのもなんだかなぁということで、、、
我が家に網戸がつく日は、いつになるのでしょうか、、、
そして山と山の間にあり、長年放置された庭には雑草が生い茂り、湿気がすごいです。
革製品はすぐにカビます。
夏は蜂やら虫が出たりと、怖くて手がつけられなかったので、この状況のまま耐えました。
冬になりこのボーボーの庭が、大変貌を遂げましたので、またそれも後日アップさせて頂きます。
少しでも快適に過ごせるように、この冬は夫婦力を合わせて頑張ったので、今年の夏が楽しみです^_^
移住生活スタート
引っ越しの翌日、役場の移住担当の人と一緒にご近所にご挨拶に行きました。
10軒もないお家のほとんどが、私の両親より一回りほど上の年齢。
迎えて下さった皆の笑顔が、ここでの暮らしの穏やかさを物語っていました。
後々聞いたのですが、ここの班は皆とくに仲が良く協力的で、移住者にはもってこいの場所だったそうです。
毎月1回の常会では、一軒のお家に集まって遅くまでお酒を飲んだりしながらいろいろな話をします。
その時間がまた楽しくて、私達は夫婦でお邪魔しています。
話は変わって7月の始め、引っ越し当日。
役場で手続きを済ませた後、いざ家に入ると、、
そこには人生で見た事のない、掌サイズの蜘蛛が、、
しかも5匹ぐらいいたかなと思います。
引っ越し前に祖母が買ってくれた殺虫剤で、旦那様が退治してくれたものの、旦那様も虫嫌い。
二人とも精神的になかなかのダメージを食らいました。
でもこのサイズの蜘蛛、ここらへんでは通常サイズらしく、夏はほぼ毎日どこからともなくやってきます。
半年たった今では、箒や虫取り網で外に逃がしてやってます。
旦那様の虫嫌いも、いつのまにか治っていました。
山に囲まれているのに網戸のない我が家は、カナブンやら蜂やら蜘蛛やらバッタやら、毎日たくさんのお客さんで賑わってます。
引っ越し当日に殺虫剤やらの虫対策用品が揃っていてよかったです。
あと、寝室には蚊帳を吊って寝ています。
蚊帳は、私の祖母の嫁入り道具。
それが私の嫁入り道具になるなんて、なんだか感慨深いものがあります。